所在地：大分県別府市十文字原1-1
設計：株式会社竹中工務店
施工：株式会社竹中工務店

【寸評】
地上3階建ての学校建築である。木造棟を中心に、両翼に鉄骨造を配置した構成となっているが、それぞれの棟は、Exp.Jで切り離されており、独立した構造となっている。それ故、木造棟は自立した構造が求められるが、大きな吹き抜け空間を有した建築計画を、ホームコネクターを用いた2方向ラーメンで実現している。ホームコネクターを用いた2方向ラーメンは建物規模が大きくなると、パネルゾーンの検討や、施工順序の検討等、難しくなることが多いが、1方向ラーメンを2方向にそれぞれ工夫して配置する事によって、建物全体で2方向性を持たせたアイデアや、束ね梁、束ね柱による部材構成で製作コストを考慮した計画は、設計及び施工のしやすさを向上させ、設計・施工の観点からも設計者の言う「持続可能なサスティナブルな木造建築」を実現する、よい事例となりうる作品であると思う。
（佐藤孝浩 / NPO法人 team Timberize 理事）