『ショートレクチャー+暑気払いの会@赤羽の集合住宅』
「赤羽の集合住宅」は、2014年竣工の耐火木造4階建て集合住宅です。木質接着複合パネルによるFWS構法を採用し、建設されました。壁や床パネルの芯材には北海道産トドマツが使われています。構造体は耐火被覆されるため直接見ることはできませんが、住まい手の方々にも木造であることを感じ、木質感を楽しんでもらいたいと考え、室内の床や壁柱の仕上げにトドマツを用いました。
通常は1階店舗部分しかご覧いただけないのですが、今回、空室が出るタイミングと重なり、1室のみ内覧していただける予定です。内覧していただく部屋にはトドマツの家具がコーディネートされています。
8/3は、プロジェクト関係者・担当者が集合します。簡単なレクチャーの他、構法やパネルのこと、赤羽の現場のこと、本州ではあまり使われていないトドマツのことなど、よもやま話やここだけ話も飛び出すかもしれません。プロジェクトにご興味ある方も、わいわい飲みつつちょっと勉強したい方・交流したい方も、ぜひお気軽にお越しください。
なお、会場面積の都合上、先着6名様までとさせていただきます。また、多数のご応募をいただいた場合は、恐れ入りますが、正会員・賛助会員を優先とさせていただきます。
【日時】2018年8月3日(金)18:00~21:00
【場所】東京都北区赤羽2-28-8 青猫書房サロン(赤羽の集合住宅1階)
【会費】2000円
【主催】NPO法人 team Timberize
活動報告
8/3は赤羽のTimberHouse(赤羽の集合住宅)1階で、ショートレクチャー+暑気払いの会でした。ご参加のみなさま、ありがとうございました。
ショートレクチャーは、「赤羽の集合住宅」と「下川町のトドマツオフィス」を題材に、伐採に携わる方からエンドユーザーまで、まさに川上から川下までの面々が集まり、それぞれの立場からお話をしていただき、楽しく有意義な会となりました。この二つの建築は、北海道産トドマツを使った「地産都消の(地域材を都市で使った)建築」と「地産地消の(地域材を地域で使った)建築」という関係にあります。これから主伐期を迎えるトドマツについては、短期的な(刹那的な)消費ばかりではなく、建築等の一部としてできるだけ永く使われるよう、いい使い方を模索していく必要がありますが、現在、山側では、苗が足りない・植え手(人材)が足りない・よって伐採を進められない、といった問題もあるようです。伐採されず大径化が進めば、製材できる工場が少なくなってしまう可能性もあるでしょうし、トドマツの場合は内側からダメになっていく木も増えて、資源の価値も減ってしまうかもしれません。さまざまな課題があることも理解できました。
北海道から遠く離れた東京で、トドマツの森の未来に思いを馳せる、ご参加のみなさんとともに、豊かな時間を共有できてうれしく思います。都市部での木材活用や都市木造の広まりと共に、そこにある木々が育ってきた時間や森のことを想像してみる、そんな場があちこちで生まれるといいなと願っています。